交通事故が発生したときの措置(被害者の措置)

     交通事故が発生したときの措置(被害者の措置)

        加害者および加害車両等の確認

 自動車事故により怪我を負わされたり、自動車を壊された場合、被害者は加害者に、損害賠償を請求することができます。

 そして、その請求の相手方としては、通常、加害車両の運転者やその運転者の雇主、加害車両の所有者など自動車を運行の用に供している者(運行供用者)が考えられます。

 したがって、被害者としては、少なくとも、
(1) 加害車両の運転者の氏名・住所、
(2) 加害車両の登録番号、
(3) 加害車両の所有者の氏名・住所、
(4) 加害車両の運転者と所有者との関係、
(5) 当日の運行目的、
(6) 加害車両の普段の使用状況
は確認しておきたいところです。

 また、保険会社に対し、被害者請求をする場合に備えて、自賠責保険や任意保険の加入保険会社、契約者名、契約番号、契約内容なども確認できるとよいでしょう。

 そして、運転者の氏名・住所は免許証の提示を求めることにより、また、加害車両の所有者や保険内容等については、自動車検査証や自動車損害賠償責任保険証明書の提示を求めることにより確認することができます。

 もし加害者が提示を拒んだ場合には、加害車両の登録番号を記録しておき、陸運局に照会すればよいでしょう。



        事故状況等についての警察への報告

 保険金請求手続に必要な交通事故証明書の交付を受けるためには、警察への事故状況等の報告が必要です。したがって、加害者が警察へ報告しなくても、被害者としては自ら報告しなければなりません。加害者から警察へ報告しないよう懇請されても、応じてはなりません。



           保険会社への事故通知

 被害者が自動車損害保険に加入している場合、その保険会社や取扱い代理店に、事故発生の日時、場所、事故の概要について通知しなければなりません。

 これは、自損事故であるために自賠責保険の支払いを受けられない場合や、加害者が保険に加入していない場合に、自損事故保険、人身傷害補償保険や無保険車傷害保険により保険金の支払いを受けるために必要とされているからです。



             証拠の収集

 自動車事故の当事者は、加害者であると被害者であるとを問わず、民事上の損害賠償請求および刑事上の責任追及に対処するために、事故の状況について正確に把握し、それを立証する必要があります。

 そこで、運転者等に課せられる緊急措置として、負傷者を救出したり、事故車両や散乱した積荷等を移動する場合にも、事故当時の位置を確認しておかなければなりません。緊急措置以外の場合には、警察により行われる実況見分が終わるまでは、事故現場を保全しておくことが必要です。

 そして、証拠の収集は警察官が実況見分等の捜査をし、実況見分調書や関係者の供述調書を作成するなどして行いますが、これらは、事故の当事者が損害賠償請求訴訟や刑事裁判(加害者の場合)において常に利用できるわけではありません(不起訴処分の場合、原則として実況見分調書しか利用できません)。そこで、当事者として独自に証拠を収集する必要があります。

そこで、写真や図面の形で、
(1) 衝突地点、
(2) 衝突の箇所や程度、
(3) 関係車両の停車位置、
(4) スリップ痕や血痕等の位置、
(5) 破片や積荷の散乱状況、
(6) 車両損壊の状態等を記録しておくべきです。また、
(7) 事故発生の時刻、
(8) 天候、
(9) 道路の幅、
(10) 路面の状態、
(11) 交通量等の道路状況も記録しておくことが重要です。


 
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